イーガン『ひとりっ子』

美少女ゲームの選択肢システムによる分岐の存在への恐怖、という感じで再読するのでした。

「誰もかも不幸になっちゃいけないんだ。それはどの私(、、、)すらも」。ゲームの主人公がそれぐらいの矜持を持っていれば楽しい。

そしてその後に柄谷行人の『交通について』を読んで随分と愉快に。「小林秀雄は偶然性を恐怖しているのだ」(柄谷行人、『差異としての場所』、p. 16)。あとは可能性の事後性についてとか。